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2008年5月 6日 (火)

破産管財人の源泉徴収義務

破産法人の管財人は源泉徴収義務を負うのか?

管財人がその管財業務の中で税理士に依頼したり、補助者を使うなどした場合の源泉徴収義務のことではありません。ここでの論点は、破産法人の元従業員への未払給与債務や退職金債務を原因とする破産債権者に対して配当を行うときに、管財人に源泉徴収義務があるか否かです。

東京地裁と京都地裁に確認したのですが、源泉徴収不要とのことでした。これは破産法人と管財との関係が委任等ではなく、管財人は破産法人の代理人ではないため(第三者的立場において管財業務を行う)であったり、個別執行手続(裁判所等が債権者に配当を行う場合など)には源泉徴収を行わないのと同様に扱われるとの理解によるものだそうです。

この点につき、原稿を書く必要があったので、東京地方裁判所で作成している破産管財人に対する手引書やその他の文献も確認したのですが、従来の取り扱いは源泉徴収義務がないものとして取り扱われていたようです。

税理士(私だけ?)の直感的には、管財人は実質的に代理人であるというふうにずっと思っていましたので(感覚的に)、源泉徴収義務があるものという気がしていたのですが、結論はそうではありません。

私見ですが、源泉徴収義務は、たとえば給与の場合は「給与等の支払者」に源泉徴収義務を課していますが、破産債権者への配当は「給与等」に該当しないという理解でもあると思っています。つまり、破産法人が給与や退職金を支払えば当然源泉徴収義務ありですが、管財人(代理人ではない)が支払う金銭は労働債務に対する支払いではない(管財人は元従業員らから役務提供を受けていない)こと、配当の性格は債権額を分配することですので、そもそも給与としての性格ではないことなどから「給与等の支払者」ではないという理解がされていたのだと思います。

しかし、平成18年に大阪地裁で出た判決では源泉徴収義務あり。国側の勝訴(管財人側の敗訴)です。控訴されていたのですが、高裁でも棄却だったそうです。上告されているか否かはまだ情報が入ってきておりませんが、従来の管財業務の取り扱いと異なる判決が高裁で出されているだけに、注目されるところです。

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